時々、暗室。

デジタルカメラとフィルムカメラと、時々、暗室。

構図のはなし #1

構図。

 

写真の良し悪しは8割がた構図で決まるのではないだろうか。

それほどに構図というものは大事だと思う。

手法についても色々と名前がついていたりして、

インターネットや本なんかで勉強される方も多いのではないだろうか。

 

はなしを始める前に言っておきましょう。

構図にとらわれ過ぎてはいけない。好きに撮ることが第一。

他人の写真を参考にしすぎると、個性がなくなってしまいますよ?

 

「構図のはなし」では、一般的な構図の手法について紹介するのではなく、私の好きな写真の構図について淡々とおはなしさせていただこうと思います。

 

そんなこんなで第一回。

今回のテーマは「基本的に2つ」。

 

構図というものは色々あるみたいですね。

真ん中に被写体を配置する日の丸構図とか、黄金律を加味するウンタラカンタラとか。

正直言って、そんなもの気にしてもしゃーないと思います。

そういうのは予備知識だけあればいいと私は思うのです。

赴いたその場その場で好きなように撮る。

それこそが一番自然だし、撮影した写真を見返した時にお気に入りを再発見することができるのではないでしょうか。

一度撮影した場所でも、見返した時にもっとこうすればよかった、とか、こういう風に撮りたい、という気持ちが出てきて、その結果再訪問、ということもあるのでは。

話がそれちゃいそうなので、本題に入りましょう。

 

私の好きな撮影手法。

それは「写真は基本的に2つの要素で構成する」というものです。

ただのそれだけ。

 

それでは、実例を交えながら解説していきましょうか。

 

もう5年くらい前に撮影したこちら。

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光と影。それだけが存在する極めてシンプルなもの。

でも、なんだかかっこいいでしょう?

逆光だから、なせる技。

奥行きは感じられず、あくまで光と影だけが存在している。

だからいいんです。好き。

人の影も2つ。一人じゃないのがいい。

なんだかストーリーがあるように思えてくる。

そんなたまたま出会った光景を写した一枚。

シンプルだとアートに見えてくるのです。

 

あとは、そうだね。

撮影した写真をクロップするのもありだ。f:id:eto_silversalt:20181021204431j:plain

先ほどの写真の稜線を右の隅から始めるように変更しただけで、何かが違う。

こっちの方が好き。

そう思いません?

ほんとはもっとクロップして稜線を左端と右端に設定するともっとスッキリするけど、そこまでやってしまうとちょっと違う気がする。

そういうところです。構図にとらわれ過ぎないこと。

次行きましょう。

 

こちらは3年前くらい。

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背景は黒一色。技を決めるスキーヤーが一人。

この二つが主な構成要素。いたってシンプル。

少しだけ舞った雪と、左側に大きめの空白を用意することで進行方向を表現。

この隠し要素がないとよくわからない写真になってしまう。

次。

 

東京のとあるビルにて。

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タイルが綺麗なビルだ。

まず気をつけるべきは床の模様。シンメトリーにする。

次に配置する被写体。

床の色と被写体の服装は同じ色で統一したことが、良い結果に繋がっていると思ってる。

 

これはエディットだけど、見て欲しい。

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釧路で撮影した丹頂鶴だ。

こいつの羽毛と地面の雪の色を同調させた結果がこちら。

とてもアートに見えるでしょう?

こういうのもありだ。自分が好きならそれでいいの。

 

いかがでしょう。

正直、私の撮影手法で気をつけているのってこれだけなんだよね。

あとはどうにでもなれという感じ。

場数を踏み、研究し、あーでもないこーでもないとブツブツ言いながらいろんなやり方を試していくだけ。

私の撮影手法に否定的な方もいらっしゃるでしょう。

それは趣味の問題。好みの問題。宗教の問題。

自分の好きなことだけやっていこう。それだけでいい。